2012年2月6日月曜日
通訳って?
勤めている会社は中国に本社を持つ会社の日本支社です。私はこの会社でトレーナー兼トレーニングのアドミンの仕事をしていました。しかし、両方は大変なのと、取り扱い機種が多いため、ほとんどの種類のトレーニングを一人で担当するのは無理に近いのです。そのため、トレーナーを中国本社トレーナーを呼ぶというトレーニング・コーディネーターが主な仕事になっていますが、この状況固有の苦労があります。
●VISA
中国人が日本に来る場合にはVISAが必要です。トレーニングの内容が確定したら、中国にトレーナーのアサインを依頼します。アサインできたら、その人への招聘状を作成し、手続きをします。手続きが完了したら、それを郵送します。通常、DHLなどを使いますので3日程度で届きます。ここまでに2週間ほどかかります。中国ではVISAの発行は自分の出身地になりますので、例えば大連生まれの人は香港に近い深センに住んでいても大連までゆかなければなりません。大体、トレーナーのアサインが決まってから本人がVISAを手に入れるまで1ヶ月は見ておきます。
●飛行機の予約とホテルの予約
飛行機の予約は本社の総務部で契約している旅行者を通じて行います。ホテルは使いません。日本に来て半年ほど働いて中国に帰るエンジニアが頻繁にありますので、会社では寮を持っています。トレーナーは会社まで歩けるほど近いところにある寮に寝泊まりします。
●トレーニングに使用する言語
約1500人いるトレーナーは、多くの人が英語でトレーニングすることができます。ですから、中国国内でトレーニングする際も、外国からトレーニングを受講しに来る人たちには英語でトレーニングを行っています。
●英語でのトレーニングの困難な点
中国語の特徴は、中国語では外国語はその発音に近い漢字に当て字をします。ですから、時に想像しにくい発音をします。例えば、マニュアルのことはメニューと言います。比較的きれいな英語をしゃべる人でも、幾つかの発音は聞き取れない物があります。例えば、朝からトレーニングを受けていて、幾つか意味の取れない単語がある場合があります。元々技術の話ですから半日も聞いていると、文脈からそれが何か分かってきて驚くことがあります。例えば、パケットはパッケージと言う人が多いです。特に質問する場合、日本人が英語で質問するのですが、やはり特定の単語を中国人が聞き取れません。ほんの短い質問をしたのに、単語1つが分からずに、会話にならない場合があります。
●英語でのトレーニングで通訳をつけた場合の困難な点
これもやはり、中国語での英語の取り扱いの問題はあります。英語圏のトレーナーの場合と中国人が英語でしゃべるものを通訳する場合の大きな違いは中国語固有の発音の問題で特定の単語が聞き取りません。通訳をつけた場合の課題は、技術用語と、技術的な内容を通訳の人が知っていることはまれで、通訳の人にもよりますが、通訳の人が、生徒の質問している内容を理解しようとして、質問者と通訳の会話が長くなることです。つまり、質問者の言われたことをそのままトレーナーに伝えていればすぐに適切な回答がでてくるのに、なかなか通訳者がトレーナーに質問を伝えられません。しまいには間違った理解で、間違った質問に変わってしまい、トレーナーが延々と見当違いの説明を続けることがあります。そのような場合には、後ろで聞いていた私が割って入って通訳の人に質問の意図を告げますが、このような状況では通訳の人にはどう説明しても分かりませんので直接トレーナーに英語で質問の意図を伝えます。通訳の人に望むのは、技術の勉強は続けて欲しいのですが、そのほか、人の性格として、通訳者が理解できなくても良いから、トレーナーにはその単語でわかるので、自分の言った質問をそのままを伝えて欲しいということです。
一番良いのは同時通訳です。質問者の質問を把握して主語、述語を組み立ててから声にするのではなく、聞こえている意味のある最小単位毎にそのまま英語にしてしまうことです。トレーナーが英語圏ならこれで理解してくれます。しかし、中国人の場合は、これでは分かりません。
●新たなチャレンジ!!
次に私が試したことは、トレーナーにネイティブの中国語で講義してもらいます。そして、中国語から日本語への通訳をつけます。最初のときには日本語が流暢な中国人通訳の採用を採用しました。この場合、トレーナーの中国語の聞き取りは中国人なので、トレーナーが北京語を喋ればベストです。でも、方言だと少し難があります。それはそれとして、これまた困ったのは、いくら日本語が流暢でも日本人からすると”アレッ”と思う瞬間が何回かあります。つまり、何のことだろう?という瞬間です。生活習慣から人に対する接しかたなどに至るまで、日本と中国では違います。長く日本に住んでいても、完璧に日本をマスターするのは難しいですね。
●最後のつもり(完璧!?)のチャレンジ!!
中国語の通訳のできる日本人でのトレーニングの実施。ここで始めて気づいたのですが、技術の世界でよくある4文字英語が中国語の会話には出てきません。中国語ではこの4文字英語でさえ当て字を用意しています。トレーナーが英語で喋っていたときには専門用語、4文字熟語など、そのまま耳に入ってきますので、通訳を通さなくてもほぼ同時に、意味は理解できます。たまに分からない単語があったときに、通訳の人が日本語にしてくれるのを聞いて、その部分が補完できます。ところが、トレーナーが中国語で喋っているときには一切カタカナで覚えていた英語や4文字熟語が聞こえてきません。しかし、通訳の日本語にはこれらの言葉が満載です。このギャップを再認識しました。つまり、トレーナーが中国語を喋って、日本語への通訳をつけると、100%、通訳頼みになってしまいます。
通訳の人が技術に通じていても、全ての分野をカバーできていることはありません。従って、あるテーマではすばらしい通訳をしても、別の話題になるとしどろもどろになってしまいます。そもそも、このようなリスクを犯してまで、中国人トレーナーに中国語でトレーニングをしてもらったのはトレーナーにネイティブの言葉でトレーニングをしてもらったほうが、色々な表現を制約なく駆使して、言いたいことを伝えられるし、通訳が日本人生徒の質問をトレーナーの理解しやすい中国語にして伝えたほうが、トレーナが質問自体の把握がしやすく、聞き返しなどのサイクルがスムーズにゆくと考えたからです。
ところが、先ほどあったように、生徒からすると100%通訳頼みになってしまって、通訳の人の口から声がでてくるまでトレーナーが何をはなしているのか全く分からない。だから、通訳の人が技術的によく分からない分野だと、通訳はそこそこできるけど、色々な方言のある中国語では、トレーナーが早口でしゃべると、時々トレーナーの発音が聞き取れずに聞きなおしたり(中国人の通訳ならこのような事態はより少ない)、生徒が日本語で質問すると、通訳の人はその生徒の質問自体が理解できない場合、又は、中国語に翻訳しづらい場合、逆に生徒に質問にをする。しまいには、生徒が通訳の人が質問を理解できていないようなので、別の表現で質問の意図を説明するということがおきてしまう。その間、トレーナーは何が話されているか全く理解できずに質問への回答の準備が始まらない。本来、質問の趣旨とか、どういう背景で聞きたいのかという会話は質問者とトレーナーの間で起こるべきものなのに、なかなかうまく行かないものだ。
こういう場合、通訳の人が理解できなくてもいいから、質問そのままにトレーナーに聞いて欲しいと
いうフラストレーションがたまってしまう。やっと通訳が理解したつもりで通訳がトレーナーに質問をしても、トレーナーがその質問の意図が分からずに聞きなおしてくる場合が多く、通訳の人と質問者とで費やした時間は無駄になることがある。そこで、この通訳の人は身内なので、私からの提案として、質問を意味のあるまとまりになったら、同時につぶやくようにそのまま、内容を理解しようとはせず、また、質問を最後まで聞いて自分なりに理解できたことを中国語に組み立ててトレーナーに聞くのではなく、先ほど言ったように、小さなまとまりになったら間髪をいれずに聞いてみたらどうか?と言って見た。そうしたら、通訳が顔色を変えて言った返事は「通訳は大変なんです。単語単位や文章の途中では通訳は出来ません。言いたいこと全部を聞いたあとで全体を組み立てるまでは喋れません」と語気を荒げて言われてしまった。やはり、プロ意識の高い通訳者はすごい。これが中国人だと、中国語の流れで次にどのような言葉が出てくるのかが予測できて、先ほど言った、意味のある短いまとまりで、ささやけるのだと思います。
もう、こうなると、どのパターンが良いのか全く決めかねる!
1.中国人の英語を英語のまま理解する
2.中国人の英語に日本人の通訳による日本語への通訳
3.中国人の中国語に中国人の通訳による日本語への通訳
4.中国人の中国語に日本人の通訳による日本語への通訳
私個人としては、1番のパターンが一番理解できるが、コーディネータとしての立場では4番のパターンがいいかな?
もう一つ、決めかねている点があります。会社の翻訳部署のベテラン中国人の働き振りです。
この会社に長いのとそれだけの努力の甲斐があって、日本人エンジニアが言うことの先読みができているのかほぼ同時通訳をされます。本人曰く、数分まとめて日本人が喋るのを翻訳してメモし、それを喋ると言うのは記憶力の点からも非常に大変だそうです。ですから、聞いたままに、そのまま、ほぼ同時に中国語に置き換えて伝えるほうが遥かに楽だと言うのです。聞いている側からすると、中国人の中国語が流れを止めずに日本語に変換され、日本人が質問するとそのまま中国語に変換されて相手に届くというピンポンがストレスなく流れると内容そのものを理解することに集中できるので非常にうれしい。となるとパターン3になるが、大方の通訳の人はこれほどの人はほぼいない。
そうすると多数の通訳のなかで平均的に良いのは2番と言う、いわば予想できたところに落ち着きそうであると言うのが今の自分なりの結論です。
●通訳者の頭の中
通訳者の頭の中は通訳している最中はどうなっているのだろう?
トレーナー:装置のアラートによっては、無視してよい物があります。監視している装置にアラートの全部が表示されたら監視している人は、その中から大事なものだけを探し出すのは大変です。ですから、監視装置の機能として、特定のアラートを無視するように設定することができます。
生徒:アラートをマスクすると言うことですか?
通訳者:それは前提ですか、質問ですか?
生徒:そのままをトレーナーに伝えてもらえば分かります。
通訳者:もう一度質問を言ってください。
生徒:アラートをマスクすると言うことですか?
通訳者:マスクって英語ですか?
生徒:そうです。
通訳者:中国語で生徒の質問を伝える
トレーナー:中国語でそうですという
通訳者:その通りです。
この例では、生徒の質問を通訳者が理解するために、通訳者から生徒への質問が繰り返される。この間、トレーナーと他の生徒はこの無駄なやり取りにフラストレーションがたまってゆく。通訳者も朝からずっと一人で通訳していて疲れがピークに達する夕方5時頃にはこのようなやりとりが始まってしまうのも無理はないかもしれない。この頃には、想像するに通訳者の脳の構造は中国語から日本語への変換に費やされ、日本語から中国語への逆変換は多少難があり、さらにはカタカナ英語混じりの日本語を日本語として理解する文法的能力が機能しなくなるのでは?
●前提?
前提とは質問するに当たって、これこれという状況、条件に限定すると言うことである。となると、どの様に聞こえたのだろうか?聞き取れなかったら、もう一度言ってくださいという人なので、聞き取れなかった訳ではない。しかし、日本語の特徴として、文章の最後の言葉が小さくて聞きづらいということがある。そうすると、「アラートをマスクするのです」と聞こえたのだろうか?そうすれば、「アラートをマスクする」というのが前提で、それから質問はなんですか?となるのかなあ?
●アラートをマスク?
考えてみたら、何がアラートをマスクするのかが分からなければ、Does it mask an alert?と言う風に聞くのも不適切である。つまり、ここで、この様に聞いても”it”に当たるものが何を指しているのか?質問者の頭の中での想定は、以下のように幾つか考えられる。
1.装置自身が特定のアラートを発信しないようにするのか?
2.監視装置が特定のアラートを無視するのか
通訳者にはどちらかは想定できない。そう考えると、何かがアラートをマスクするという前提でよいのか?と尋ねてして、その前提が正しければ、次の質問が、では、マスクしているのはどの装置ですか?というのが筋だろうと考えてこのように流れになったのではないか?いや、単純に疑問文の”何が”にあたるものが無い質問なので頭の中の文法マシーンがパニックになってしまったのではないだろうか?そうだとしたら、「それは前提ですか?」という確認の仕方より、もう少し詳しく説明してもらうのが良いだろう。通訳の方はこのような場面には、しばしば遭遇すると思うので、良い通訳者とは良い質問の仕方が身についている人ということになるだろうか?こういう前提として、「何がアラートをマスクするとしての質問ですか?」と聞ければすばらしいな!
●では、話を変えて
生徒のほとんどがある程度英語が分かれば、通訳を付けずに英語でトレーニングをすることがあります。私はコーディネータですから、はじめにトレーナーの紹介をして、トレーナーにバトンタッチした後は、タイムキーパーとトレーナーが生徒の質問に答えられないときなど、その扱いを任されるます。例えば、後日、しかるべき人から回答するとか、このお客様をサポートしなければならない立場のエンジニアのこのような質問があったからフォローして欲しいなどの対応をします。たまに、英語が得意でない生徒が私のところに来て、こういうことをトレーナーに聞いて欲しいとの依頼を受けます。私もエンジニアですから、私自身が答えを持っている場合は、私が答えてしまうのですが、これはまずいかと反省します。分かっていてもトレーナーに聞くべきで、私が答えてしまうと、生徒は私を頼ってしまい、トレーナーの権威を下げてしまいます。また、生徒がどんな質問をしたのかを把握する機会を失ってしまいます。
●プロの通訳者が望むこと
1.1週間以上前に、トレーナーが使う資料を渡してください。当日、ぶっつけ本番では良い通訳が出来ません。
2.質問者は質問の背景や前提を先に説明してから質問そのものをしてください。そうすると、通訳者が的を得た質問を伝えることが出来るので。
3.通訳者が話しているときには静かにしてください。また、誰かが質問しているときには、通訳者が聞き漏らさないように他の人は静かにしてください。
4.トレーナーを技術的にサポートするために同席している中国人エンジニアは、トレーナーが話しているときにトレーナーにアドバイスするのは良いが中国人同士の中国語での長い会話はやめてください。通訳が中断するのでやりにくいので。他の生徒がその間、何が話されているのか分かりません。通訳者が要約するような話でないことが多いのに、大事なことをしゃべっていると勘違いされてしまい、通訳者が手を抜いているように見られてしまうのは困ります。
5.通訳は複数者でおこなう。1人15分ずつで、交代交代で行う。半日では2人。1日の場合は3人が必要。
6.休み時間は通訳をお願いしないように。通訳は全身系を傾けて仕事をしているので、翻訳の仕事をしていないときにはエネルギーを復活しています。
7.通訳者はいつでも良い通訳をするために、体調管理に気をつけている。また、ストレスをためないように気をつけている。
以上は、クオリティの高い通訳をするためと、気持ち良く通訳できるためです。
●しかし、待てよ。そもそも...
この通訳者は私のアシスタントです。もともと、私は独りでトレーナーやトレーニングに関わるアドミンの仕事をしていました。上司が心配して、トレーナーとアドミンを雇って、トレーニング・コーディネータとマネージメントに専念したらという提案から始まりました。
●最初はトレーナー候補の派遣を採用
最初はトレーナー候補を採用しました。面接では、この業界の資格を最近取得し、技術面では一部の機器のトレーニングは製品を勉強すれば出来るようになると期待しました。また、製品知識を習得するには、日本語の喋れない中国人エンジニアと英語でのコミュニケーションが大事ですから、英語力、又は、中国語が喋れればよりよいという条件に対して、数回、各1年くらいの長さで、海外で働いた経験があり、英語には自身があるとのことでした。しかし、採用してみると周りの人とのコミュニケーションは全くとらずに、私に話しかけるときにも、もぞもぞしながら、小声で声をかけてくる人で、これで海外でよく仕事ができたな?と思いました。でも、まずは中国人講師がトレーナーをして、通訳を付けて客先にゆくというコーディネータを任せました。その時の通訳は社内の人だったので、彼はどうだったと聞くと、なにもしないで後ろに座っているだけでした。とのことでした。困った。社員でなくて良かった。しかし、かれにも良いところがありました。朝来て机に着くと、与えられた英語の教材を黙々と翻訳して、帰宅時間になると帰ってゆくという特技がありました。有り余るほどある英語の教材が次々と日本語になっていったのです。しかし、3ヶ月が過ぎた頃、人事から彼の時給が他の派遣の人より高く設定しているのに(残業を加味した単価設定)、定時で毎日帰るのなら時給を下げる交渉を派遣先とすると言いました。それが派遣先に伝わると、彼は優れたエンジニアなので、別の会社に派遣すれば、もっと良い時給を稼げるということで、お互いに条件がおりあわずに、この方との派遣契約は解除いたしました。
●こんどこそ、アドミン職の派遣を採用して楽になろう(ボタンの掛け違い)
出張してきて、仕事が終わると帰ってしまう中国人エンジニアから技術の移転というのは難しい。つまり、トレーナーとしての素養のあるエンジニアを採用しても、製品の技術を習得するのは難しい。ならば、中国からエンジニアを呼ぶとして、そのときのアドミンやトレーニングの最初の提案からデリバリー後の受講者のケアまで、結構いろいろな仕事があります。この部分だけでも誰かに助けてもらえれば、その他の仕事に専念できます。ですから、アドミンの経験があり、アドミン作業の中で中国とのコミュニケーションは必ず発生するので、英語又は中国語がビジネスレベルであることが条件となります。最初に面接した人は、学校を卒業したばかりで、それほど社会人としてのビジネス経験がありませんが、教え甲斐のありそうな、元気な女性でした。二人目は、本来会社の翻訳部署の中日の通訳者として応募してきた人なのですが、会社の希望するレベルに中日の通訳のレベルに足りないが、人柄がよさそうなので、私のところで語学力のある人を探しているので、面接してもらえないかということで、面接しました。この際、私の上司が同席し、彼女の経歴(中日の通訳経験と英語のTOEICの得点が高い)に惚れ込み、この人がいいと絶賛されてしまったので、ついつい採用してしまいました。この面接の際に、私はアドミンの仕事として募集しているので、通訳の仕事は時間が空いていればしてもらうけれども、本来はアドミンの募集なので、アドミンの仕事はやりたいですか?と聞いたところ、非常に明るい顔をして、「ぜひやってみたいです」ということで、採用。これが、間違い、ボタンの掛け違いのはじまりでした。
●自分のために役に立つ仕事のはずが、彼女のやりたい中日の通訳の仕事がとぎれないように奔走する羽目になってしまった
最初の2ヶ月は丁度、中国からトレーナーを呼んでのトレーニングがありました。試しに、彼女に中日の通訳を依頼しました。トレーナーは英語のスライドを使いながら中国語で講義をして、彼女が中日の通訳をするという形態でトレーニングを行いました。その時の、バタバタが今まで書いていた顛末です。
●トレーニングがひと段落して時間ができたのでいよいよアドミンの仕事を覚えてもらおう!
これから、1ヶ月くらいはとれーにんぐの予定がないので、中日の通訳の仕事は無いということと、ここまで書いたように中国語でのトレーニングには問題点がおおいので、昨年1年間行ってきた英語でのトレーニングに英日の通訳を付けるという形態に戻すと言う決断を私はしました。その時点で、彼女の通訳としての仕事はなくなり、アドミンとしての仕事に期待することになりました。
●自分の耳を疑う
このような状況を彼女に話すと、「常に中日の通訳をしていないと、筋肉と同じで衰えてしまうんです。他の部署の手伝いでもいいから通訳の仕事を見つけてきてください」と言われてしまった。わたしはアドミンの仕事のために採用したのに、本人はいっぱしの通訳気取りで、アドミンの仕事なんてできないわよ!」というような感じで言われてしまいました。こうなると、他部署のために仕事をさせて、自分の役に立たない人に派遣料を支払うなんて。何てお人良しなんだろう、と思うと彼女に腹が立ち、人事に相談して、契約を解除してもらうことにしました。
●後日談
中国人のエンジニアが社内向けに就業時間後に勉強会をしてくれました。聞いている人は約半分が中国人、そのうち3分の1程度は日本語の喋れる中国人です。そして、残りが日本人。この日本人のためにここで話題の通訳の人に通訳をお願いしました。勉強会が進むにつれて、時々、日本語の分かる中国人が訳の意味が言っていることの反対に通訳しているとか、日本人の私が聞いていてもIMAをIAMと言ってみたり聞きづらい中国語を聞き取れていないのが耳についてきてしまった。やっぱり、発音が色々ある中国語を正しく聞き取るには中国人で無ければならず、まともな日本語の喋れる中国人エンジニアに通訳をお願いするのが、ベストということに結論付けるに至りました。
機械翻訳は、まだまだ実用ではないし…