10:00からの最初のプログラムは「人類が生き残るために、どうするべきか?」。これは、俳優、監督の伊勢谷友介さんの活動についての対談でした。伊勢谷さんの活動の基本は、人類が地球に生き残ることを前提として何が出来るかを考え実行することだそうです。その活動は、Reverse Projectと呼ばれ、無駄をなくす活動と、一般の人の提案を応援する元気玉プロジェクト。
11:15分からは5つのプログラムが同時に行われるので、「アートな過激なイノベーション?」を聴講しました。AITという活動をされている、ロジャー・マクドナルドと小澤慶介のトーク。近代アートの歴史について短い時間でしたが近代の代表的な作家についてのお話でした。「ダダイズム」、ユーリカ発見のモーメント、ドゥシャン、ポルック、ウォホールなど。
12:30からは「境界を越えた表現者 ~表現者はアーティストだ!」アーティスト会田 誠とメディアジャーナリストの津田大介の対談。津田さんのツイッターの発信はリアルタイムだが、アートは書き始めのときの時代感覚は出来上がったときにはすでに時代は動いていて、時代感覚とずれていると感じているのはアーティストの会田さん。
13:45からは「アメリカ美術って何?」というテーマで、国立新美術館教育普及室長の西野華子さんが、現在国立新美術館で開催されているアメリカン・アート展に展示されている作品の紹介を通じて、アメリカン・アートの歴史と特徴を紹介されていました。また、アメリカの美術館の特徴として個人が資金を出して作られたものが多いということでした。最初の近代美術館は、個人の自宅の一部に収集された作品を公開した、フィリップス・コレクション。その後と美術館は1870年設立のメトロポリタン美術館、ボストン美術館、ワシントン・ナショナルギャラリーなど。私はボストンが本社の会社の日本支社に長い間勤めていたのと、最初に経験した外資系の会社だったので、何度かボストンをはじめとしてアメリカ国内を何度かいった中で、ボストン美術館には何度か行きました。この写真はそのときのものです。
もちろん東洋館で日本の浮世絵などを見てきて、その後色々な国で有名な美術館には行ってきました。ほとんどが教科書に載っていた作品が目の前にあるのは感激でした。本題に戻ると、アメリカのその後の美術館は1929年設立のニューヨーク近代美術館(MOMA)、ホイットニー美術館などです。富豪の個人が設立したのはヨーロッパに美術的には劣っているという思いから、アメリカ国民がアートに触れる機会を与えたかったからでした。
15:00からは「本とは愉しくやっていきたい」と題してブックディレクターの幅 允孝さんのおはなし。ブックディレクターとは、最初は六本木のけやき坂にあるTSUTAYAにある本屋さんにコーナーを作って、テーマを持った本を揃えるというものから始まり、大阪千里の病院の図書コーナーに脳溢血の方のリハビリに効く本を揃える仕事での苦労話しやそこで得たことなど示唆に富んだお話しでした。最後に最近の電子書籍のメリット、デメリットのお話しをされました。幅さんは電子書籍で読んだ本でも気に入った本は、紙の本を買うそうです。紙のにおい、手にとってページをめくるとそこにある書き込みなどをみて読んだときの記憶が蘇るそうです。
16:15分からはアートとは視点が違うのですが、国立天文台の小久保英一郎さんの「宇宙の中の地球」でした。以前に三鷹にある国立天文台で大望遠鏡を見て説明員の方からお話しをお聞きしましたが、そこに勤めていて宇宙の成り立ちを研究されているそうです。目下の関心は、第2の地球はあるのか?だそうです。この広い宇宙に地球と同じような環境の星があるのか?来週にもファッブル望遠鏡からのデータがアメリカで発表されるようで、もしかしたらそこでこの可能性が語られるかもしれないとのことでした。
最後17:15からは森美術館の館長の南條さんがモデレータで中田英寿、栗林 隆による先月行われた中田英寿さんの企画による日本の伝統工芸をアートにして出来た作品をオークションで販売して、それを来年の同じ企画の資金にするというものの紹介でした。これは、中田さんが日本国内を回りながら各地の伝統工芸を見て歩き、それをアーティストによって作品を制作し、それを広く国内に紹介するというものです。